人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
「障害者に関わる仕事がしたい」
「障害福祉に関心があるけど、サービスの種類が多くて『何』を選べばいいのかわからない!」
そのような困ったことはありませんか?
障害福祉分野で働いている側でも「わかりづらい」と感じることはあります。
理由は介護・福祉の分野は「対象者」というより、福祉ニーズに合わせて事業がわかれているからです。
介護や福祉のサービスといえば、一般的に「高齢福祉サービス」がメジャーでありますが、障害福祉サービスについても、転職をお考えの際は「候補に入れてみる」と幅が広がると思います。
対象とする障害種別によっては、「新しい学び」も増えてくると思います。
ですので、スキルアップに繋がると思います。
障害福祉サービス分野が「未経験の方」は最初の候補として、おすすめの事業があります。
今回は「障害者に関わる仕事:転職におすすめな2つの事業」についてお伝えします。
・障害者に関わる仕事がしたいと転職を考えている方へ
\ あなたにとって理想の職場/
障害者に関わる仕事内容
高齢福祉サービスについては、介護保険の事業になります。
障害福祉サービスにおいては、「障害者総合支援法」におけるサービスとなります。
高齢福祉サービスと同じように、障がい福祉サービスも多岐に渡ります。
障害福祉サービスの特徴的なものは『就労』と『介護』に別れる事にあります。
これが高齢福祉と比べると、明確な違いになるかと思います。
障害のある方の自立度によっては、「働くことをサポートする」こともあります。
ですので、障がい者福祉サービスを転職先に考える場合は、
「就労系を目指すべきか?」
「介護系を目指すべきか?」
この2つを考えることがポイントです。
「入所系」「訪問系」なども魅力的ですが、未経験で、明確な目的の事業がなければ、「障がい福祉サービスの基礎を学びやすい」と思われる事業が「生活介護事業」と「就労継続支援事業B型」になります。
障害者に関わる仕事内容:生活介護事業がおススメの理由
生活介護事業は、高齢福祉サービスが定義する介護と同じように、介護・支援を通じて自立を目指していきます。
大きな特徴として、「障がいの種別や区分」によっては、例えば知的障がいのある方や、精神障がいのある方などの支援においては、対象者の状態が日々変わることもあり、「常時介護をしなければいけない」というより、「その都度、介護を必要とするときに提供する」という状況もありえます。
知的障がい・精神障がいのある方への支援業務としては、「身体の介護」というよりも、「行動の介護」と解釈するとよいかと思います。
そのため「その方の『障がい特性に応じ、過ごしやすい環境を整える』ことが生活介護事業の主な役割となります。
直接的なサポートをすることもありますが、「障がい特性に応じた細かな支援」を通じて穏やかな生活をサポートしていく事業です。
そのため「障がい特性」に応じた医学的・福祉的な知識は多少なりとも必要になってきますし、様々な知見を吸収しながら現場に活かすことが必要になってきます。
ですので「勉強しながら、仕事をしていく」ことが必要になってくるかと思います。
生活介護事業は「長く活動している事業所が多い」ことも魅力です。
そのような職場は、ノウハウがたまっていることも多いですので、職場における教育体制も期待できます。
「勤務を続けていくと、障がいのある方への基礎知識やノウハウが身につく」ことになりますので、次の転職を考える際などに、「前提の知識を有している」と有利に働くことは多いと思います。
また対象となる方の「ご家族とも連携する」ことが必要になってきます。
「ご家族との連携する必要」がありますが、ご家族との意思疎通ができている事業所に関しては、支援環境を構築しやすいことにもつながっていきます。
そのため「やりがいを持った仕事ができる」と思います。
障害者に関わる仕事内容:生活介護事業のデメリット
「障害の特性に応じた支援をする」必要がありますので、生活介護事業としては困難事例を抱えてしまうこともあります。
そのような困難事例を抱えた時には、相談支援事業所を中心に地域のネットワークなどを駆使して解決に向かうことが一般的です。
上手にサポートできれば、勉強になることも多いですし、やりがいを感じることができるともいえます。
「うまくネットワークを組めるような仕組みがない事業所」では、対処しきれないという状況も出てくると思います。
ですので、それを避けるために「ノウハウをある程度もっている生活介護」の方が、未経験の方は働きやすいと思います。
障害者に関わる仕事内容:就労継続支援事業B型がおススメな理由
障害福祉サービスを未経験の方が、「就労継続支援事業B型がおすすめな理由」は、「障害のある方への就労を支援する」という基本的なことを学べる事業だからです。
「働きたい」「社会的に貢献をしたい」という利用者の気持ちをくみ取りながら、就労支援の基礎を学んでいくことができます。
「就労継続支援事業A型」もありますが、 B型事業と比べてA型は「福祉的な雇用」という意味合いがあり、「雇用契約に基づき、利用する方には『最低賃金』が保証」されています。
そのため「働くこと」を支援する必要がありますが、就労継続支援事業A型の利用者であると同時に、従業員であることもあり、「就労支援の基礎を学ぶ事においては、B型が有利」といえます。
就労継続支援事業B型においては、自主生産品の製造や軽作業などを通して、就労支援している事業所が多いので、前職に一般企業などの経験がある方は、比較的その知識を就労支援に活用しやすいこともメリットです。
もちろん障害のある方の状態は、日々変わることが多いです。
そのため介護的な対応が必要なこともあるでしょうが、生活介護事業に比べると「不安定時の対応」などは極力少ないといえます。
就労支援の基礎的な知識を身につけた後に「転職」を考えた際には 、就労継続支援事業B型の経験から「一定の就労支援の知識はある」と判断できるため、就労支援事業A型や就労移行支援事業への転職に有利と思います。
障害者に関わる仕事内容:就労継続支援事業B型のデメリット
就労継続支援事業B型のデメリットとして言えることは、「福祉的な支援をしながら、就労事業の継続性も考えなければいけない」ということになります。
つまり自主生産品を作っているような、就労継続支援事業B型事業所であれば、営業・管理・企画などが必要になってきます。
そのため「利用者への支援と、就労事業の経営」の二つを考える必要があるのですが、多くの組織は分業していることも多く、明確なデメリットになるわけではありません。
「分業制度が浸透していない事業所」に勤務すると、業務量が多くなることが多いと思います。
まとめ:障害者に関わる仕事:転職におすすめな2つの事業
「未経験の方が、障がい福祉サービス分野に転職をしよう!」とするのであれば、「生活介護事業」と「就労継続支援事業B型」がおすすめです。
「生活介護事業」は「就労継続支援事業B型」と比べて、就労が主軸ではないため直接的な支援に集中することが可能です。
そのため「就労継続支援事業B型」のように、利用者への支援も、就労事業の継続性も考えなければならないことはありませんが 、困難なケースにも対応する必要があるといえます。
障がい福祉分野のサービス種別は多岐にわたっていますので、これ以外のサービスも「未経験の方で勤めることが十分可能」です。
大事なことは「良い職場に勤めて、楽しく仕事をする」ことです。
「支援する側」がやりがいをもって働いていないと、利用者に対するサービスの質も下がります。
良い職場を見つけることが絶対条件になります。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/
ご参考になれば幸いです。