人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
「良い職場に勤めてたと思うだけども、通常の介護業務以外にも委員会などが多すぎて業務負担が多い・・・」
「うちの職員は委員会が多くて大変・・・」
ある程度大きな福祉施設になると、職員が様々なことを通常業務以外に委員会などの役割を兼任する事業所は多くなっていきます。
一般的には、運営に関する委員やサービスの向上に対する委員などが多くなってきますが、通常の業務に合わせそのような別業務をするため、絶対ではありませんが多少なりとも 職員の業務負担は上がってしまいます。
「委員会」というものを極力削除すれば、業務負担が減るかというとそうでもありません 。
サービスの質の向上をするためには、必ず検討をする場所が必要ですし、職員間のコミュニケーションを公式に活発化させるためにはやはりこういった委員会活動は重要になってきます。
今回は「転職活動において、委員会の存在がどのような影響を与えるか?」をお伝えしたいと思います。
・なるべく質が高い職場に就職したい方へ
・人間関係が良い職場をお考えの方へ
・委員会は「多さ・頻度」ではなく どのように運営されているかということが、ポイントです。
・委員会が適切に運営されていると職場の環境が非常に良い状況になる可能性が高いです。
・委員会が少ないと ワンマンで経営されている可能性もあります。
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転職活動に応募先の事業所の委員会活動がなぜ影響するのか?
求人票には、 基本的な仕事内容に委員会活動などは書いてないと思います。
しかしながら、ある一定の期間勤めると、委員会活動などに参加することが義務付けられる職場というのは実に多いのです。
新職員の場合は、施設を運営するための「委員会活動の機会は役割は担わなくても良いけども、ある程度経験を積んできたら、委員会活動を担ってくれ」ということがほとんどだと思います。
ですので、求人票にはあまりそういったことは書いていないと思います。
転職活動をするにあたっては、職場見学などをしながら、委員会活動の有無について調査をすると「何年後かの自分の働き方」がイメージしやすいかと思います。
介護・福祉業務をする一般職員が負担と考えているのは、利用者関係のことではなく 委員会や事務的なことなどが原因となることがあります。
しかし、そのような運営に関することや経営に関することなど検討する場所がないと、もちろん「職員の働きやすさ」も 向上していきませんし、サービスの「質」も向上しません。
ですので 委員会活動が悪いわけではありませんが、どのように委員会が運営されているかが、転職する方々は関心を持っておいた方がよろしいと思います。
介護福祉施設の実態は?委員会活動が多い?
介護福祉施設には、様々な委員会が存在することが多いです。
これは、施設が適切なケアを提供するために必要な、様々な分野の専門家や関係者が集まって意見を交換し、施設運営やサービスの改善について協議するためです。
一般的には、介護福祉施設には以下のような委員会が設置されていることが多いように思います。
- 運営委員会
- 施設の運営に関する方針や計画、予算、人事などを決定するための委員会
- ケアに関する委員会
- 介護サービスの提供や利用者のケアプランの策定など、利用者のケアに関する委員会
- キュアに関する委員会
- 医療・看護に関する専門家が集まって、利用者の健康管理や看護サービスの提供に関する委員会
- イベントに関する委員会
- 利用者サービスに関する行事や企画に関する委員会
- 安全委員会
- 施設内の安全管理や緊急時の対応に関する委員会
- リスクマネジメント委員会
- クレーム
- 事故防止
- 災害や感染症
なお、施設によっては、これらの委員会に加えて、入居者やその家族からなる家族会が設置されることもあります。
そのため基本的にはある程度、大きな事業所に勤めることになれば委員会活動などを通常の業務以外にも行わなければならないということは、 頭に入れておいた方がよろしいかと思います。
委員会が多い施設は職員関係が良い傾向にある?
委員会が多い施設が職員関係が良い傾向にあるかどうかは、一概に言えません。
委員会の存在自体が、施設の運営やサービスの改善につながることが多いため、一定程度の効果は期待できますが、その影響が職員関係にまで及ぶかどうかは、施設の運営や職員の人員や雰囲気など、様々な要因によって異なるためです。
一般的には、委員会が多い施設は、施設運営について多角的な意見が交換されるため、職員の意見や提案が聞かれやすくなります。
また委員会に参加する職員は、施設の改善やサービスの向上に積極的に取り組んでいることが多く、その姿勢が他の職員にも伝わりやすくなる可能性があります。
ただし、委員会が多い施設であっても、職員の人員不足や業務負担が大きいといった問題があれば、職員関係に悪影響を与える可能性があります。
また、委員会の意見が経営陣や上層部の意向と異なる場合には、施設内の意見の対立や不和を招くことがあるため、その点にも留意が必要です。
留意する部分もありますが、基本的には委員会が多いことが「人間関係にプラスに働く」ことは多いと考えてよろしいかと思います。
委員会が多いと職員の業務負担は上がる?
委員会が多い施設では、職員の業務負担が増加する可能性があります。
委員会は、施設の運営やサービスの改善に関する意見を集約する場であり、委員会に参加するために職員が時間を割く必要があります。
また、委員会で提出される報告書や改善策の実施に伴い、職員に追加の業務が発生する場合もあります。
しかし、委員会が職員の負担を増やす原因になるかどうかは、その委員会の運営方法や職員の人員などの状況によって異なります。
例えば、委員会の開催頻度が高く、職員が毎回参加する必要がある場合は、職員の負担が大きくなります。
また、委員会で提出された改善策が実際に施設で実施されるためには、職員による追加の業務が必要になることもあります。
一方で、委員会が適切に機能している場合には、施設の運営やサービスの改善に向けた職員の意見が反映されやすくなります。
また、職員が自分たちの意見や提案を発信できる場があることで、モチベーションが高まることもあります。
そのため、委員会が適切に機能している場合には、職員の負担が増加しても、施設の運営やサービスの改善に向けた成果を生み出すことができます。
まとめ:【必見】介護福祉施設の委員会活動と転職活動について
委員会は介護福祉施設において重要な役割を果たしていることがありますが、その多さや頻度よりも、適切に運営されているかどうかがポイントです。
適切に運営されている場合は、職場の環境が良くなる可能性が高く、委員会が少ない場合は、ワンマンで経営されている可能性があります。
求人票には委員会活動のことは書かれていないことが多く、転職活動をする場合は、見学などを通じて委員会活動の有無について調査をすることが重要です。
介護・福祉施設で働く職員が負担と感じることの一つは、委員会や事務的なことであることも少なくないため、適切に運営されているかどうかは、将来の自分をイメージするためにも転職する際に重要なポイントとなります。
施設見学などをして、その事業所の職員に委員会などについて尋ねると良いかと思います。
その際に委員会に対する不平不満などが出ないかどうかを確認するといいでしょう。
委員会に対する不平不満が出ているような事業所であれば、あまり委員会が効率的に行われていない可能性が高くなります。
そういった不平不満が出ない職場であれば、総じて委員会というのは活発に運営されている状態であると推察されますので、いい影響があるのではないかと思います。
そのような職場を見つけると、たとえ実際の業務負担が上がるにしろ モチベーションが高い職場で勤められることになるのではないかと思います。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/
参考になれば幸いです。