【例あり】短期離職を繰り返す:退職理由によっては転職に有利な理由
人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
「前の仕事、なんと3ヶ月も経たないうちに辞めてしまったんですよね。」
「ずっと一つの仕事に腰をすえて働きたいけれど、長期間の勤務が苦手で…」
こんなお悩み、ご経験はありませんか?
正直 あんまり心配する必要はありませんよ。
短期の離職が続いてしまうと、次の仕事を見つける際に懸念が生まれがちです。
そして、採用の内定を得ることが難しくなることもあります。
ただし、前職での短期離職が「どうしようもない事情」によるものであれば、それはまったく気にする必要はありません。
何故なら、その正当性を具体的に説明できるからです。
しかし、不安になるのは、「そうではない短期の退職」です。
どうしようもない理由がある場合、しっかりと説明することで、採用担当者に理解してもらうことは十分に可能です。
一方で、そうでない場合は、伝え方に十分な注意が必要で、ネガティブに評価される危険性が高まります。
短期離職においては、アルバイトやパートでの就業を考える場合、影響はほとんどありません。(関連した記事はこちら>>)
しかし、正規の職員として働く場合は、「信頼性のある人材かどうか」が焦点となります。
「すぐに辞めてしまうリスクのある職員」は、雇用者にとってはコストパフォーマンスが悪いと見なされることがあります。
ですから、転職を考える際には、前職での短期離職について、具体的な理由をしっかりと伝え、採用担当者に納得してもらうことがポイントです。
伝え方次第で、逆にその経験が転職に有利に働くこともあるのです。
今回は「短期離職を繰り返す:退職理由によっては転職に有利な理由」をテーマにお伝えします。
※短期の退職の定義を今回は1年未満とします
・「短期離職を繰り返す」ことで転職の際の面接でどのように伝えるかを悩んでいる方へ
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短期離職を繰り返す:退職理由によっては転職に有利な理由
まず、短期離職に対する不利な印象について考えてみましょう。
採用担当者にとって、短期離職が悪い印象を与えやすいのは、「採用しても直ぐに辞める」という先入観が生まれやすいからです。
たとえば、「出産」や「パートナーの転勤に伴う退職」といった理由の場合、短期離職であっても、自信を持って説明できることです。介護や福祉業界では女性が多く、これらの理由での短期離職は一般的です。
言い換えれば、どうしようもない理由であれば、短期離職でも全然問題ありません。
しかし、それ以外の理由での短期離職については、日本の労働文化ではあまり好意的に受け取られないことがよくあります。伝統的な考え方では、「3年は同じ職場で働くべきであり」「永年勤続が正しい姿である」とされています。
このような考え方は変わりつつあるものの、短期離職を繰り返すと「信用」にも関わるため、上手に説明することが必要です。
日本の労働人口は減少傾向にあり、企業は良い条件を提示したり、転職を支援する政策を展開しています。
例えば、「労働移動支援助成金」などがあります。
行政も労働人口を確保するために積極的に支援しています。
この流れから、転職を積極的に考える人材は、キャリア構築として見られ、企業もそれを受け入れるようになっています。
しかし、介護や福祉の業界でも、「正社員」として働くためには信用が必要であり、急募のない職場では内定が難しいことを覚えておくべきです。
しかし、これは一般的なことです。
短期の離職を繰り返すこと自体は、その理由を正当性のあるものとしてしっかりと説明できれば、ポジティブな印象をつけることができ、短期離職の悪い印象は薄くなっていきます。
代表的な例として、夢や目標を追いかけてきて、それに向かって短期離職を繰り返しているが、いよいよその夢や目標を諦めて定職を考えている人は多くいます。
例えば、
そのようなケースが代表的です。
夢や目標を一貫して追求してきた人たちは、その人間性と共に素晴らしいという評価が得られ、新しい挑戦に対して柔軟であると見られ、転職先での受け入れが容易になります。
信用性が低いとされがちな短期離職のイメージは少なくなるでしょう。
もちろん、夢や目標がなくても構いません。
生計に困ることはなかったが、アルバイトやパート、またはどこかの正規職員を経験したという経緯もあるでしょうし、人間関係に悩んだり、職場に合わなかったりして短期離職をしたというケースもあります。
しかし、これらをポジティブかつユニークにかつ正確に伝えることができれば、その人間性を強みに変え、ネガティブなイメージを払拭できます。
つまり、こういった場合はネガティブに映らなくなり、短期離職が持つ信用性の低いイメージも薄れていきます。
要するに、短期離職には様々な理由がありますが、その理由を具体的かつポジティブに伝えることが重要です。
自分の経歴や背景を正直かつ魅力的にアピールすることで、転職先での成功に繋げることができます。
また、面接ではポジティブな印象を強調し、前向きな姿勢をアピールすることが肝要です。
短期離職を繰り返す:面接の伝え方
まず一つお伝えしたいことがあります。
短期離職を繰り返しても、悪いイメージを改善することは十分に可能です。
ただし、人事担当者にとって、短期離職が繰り返されることに対する「信頼できるかの不安」は残りやすいです。
履歴書の職務経歴が多いことは、必ずしも良いとは限りません。
むしろ「キャリアがないのではないか?」という疑念が残り、信頼感が得られない可能性が高まります。
この信頼感を高めるためには、面接での回答だけでは不十分です。
志望動機をしっかりと考え、明確に表現することが理想的です。
具体的な理由を考えて書き表すことが、信頼を築く上で非常に重要です。
書き方については、下記の記事にノウハウをまとめてます。
志望動機をはっきりさせ、短期離職の理由をポジティブに伝えることで、あなたが信頼できる人材であるという印象を築くことができます。
以下に、具体的な例を挙げてみましょう。
短期離職を繰り返す:面接の伝え方の具体的例
短期での退職を繰り返すと、ビジネス上の信頼が低くなる傾向にあります。
採用面接官に「どうせすぐに辞める」と思わせては損です。
過去の履歴を「変更することや、偽ること」はできませんが、明確な理由と決断があれば堂々としていればいいのです。
採用面接官:
「短期での退職を繰り返されているようですが、理由を教えてください」
求職者:
「職場が合わなかったからです」
これはNGです。
具体的ではありません。
採用面接官:
「短期での退職を繰り返されているようですが、理由を教えてください」
求職者:
「私は最終的な目標として、福祉サービス事業を経営したいと考えています」
「そのために様々な所で勉強させてもらいました」
「私は学べるところに勤めたいと考えています」
「御施設では学べるところが多いと印象をもっています」
このように述べると「短期退職を繰り返している」理由が、目標があってポジティブなような印象を与えることができると思います。
さらにユニークさも狙ってみましょう
採用面接官:
「短期での退職を繰り返されているようですが、理由を教えてください」
求職者:
「私は最終的な目標として、福祉サービス事業を経営したいと考えています」
「そのために様々な所で勉強させてもらいました」
「私は学べるところに勤めたいと考えています」
「御法人では学べるところが多いと印象をもっています」
「短期離職を繰り返していることによって、信頼できる人材 かどうか判断が難しいことは理解できています。」
「ただし、私には目標はあって様々なところで勉強をさせてもらいました。」
「そして、転職をさせてもらう度に、どんどん良い職場に出会えることができました。」
「また それは私の見る目が培われたと思っています。」
「御法人でも私は学べると思い志望しました。」
このように言われたら、聡い人事担当者であれば、職員として迎え入れた方が後々、良い意味で「面白いかもしれない」という事業に対するビジョンが生まれてきたりします。
その上
「目標があるので、長期的に勤務する事が安易にお約束できない事情があります」
「その点をご配慮いただければと思います」
このように応えたら、交渉にもなり得るかもしれません。
実際私が経験した話ですwwww
まとめ:【例あり】短期離職を繰り返す:退職理由によっては転職に有利な理由
短期退職については、どうしようもない事情であれば、全く気にする必要はありません。
不明確な理由で「繰り返す」ことが、採用面接官の印象が良くないのです。
ただしポジティブに、そして丁寧に説明できれば悪い印象までは与えないことは可能です。
特に将来目標があるから、勉強をしているという伝え方をすれば、「将来を考えている人材である」「将来的にネットワークとして、事業パートナーになり得る可能性がある」と評価を高くする場合もあるでしょう。
その方が将来性を考えてくれるような職場を、応募先にされると内定を勝ち取る可能性は高くなると思います。
短期退職自体は、パートやアルバイトの職員で働こうと思うのであれば、あまり問題はありませんが、正規の職員で働こうとするとネガティブな面に働くことが多いです。
そのため「腰を据えて。働ける職場」を見つけるべきです。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/
参考になれば幸いです。