人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
「注目していた求人票に『未経験可』とあった」
「この職場に勤めたいけど、未経験でも大丈夫かな?」
「求人票の多くが『経験者優遇』と書いてある・・・」
介護・福祉業界は、数多くの求人票があるため様々な職場を選択することが可能です。
経験者であれば多くの職場から歓迎されるのは事実だと思います。
経験者というだけで、採用面接もなく「即採用」している職場もあるくらいです。
実際には、求人票で「未経験可」としている事業所の方が『良い職場の傾向は多少高い』と個人的には思います。
理由は「未経験でも育成できる環境にある」と判断できるからです。
実際に介護や福祉の職場は「未経験・無資格」の方でも、職務は限定される傾向にありますが働くことは可能です。
未経験の人材でも全く問題ありません。
求人票で『未経験可』としている職場が、未経験の人材を育てられる環境に全てあるというわけではありませんが、『未経験可』としている求人票は教育体制ができていると考えてもいいと思います。
介護・福祉業界の職場が良い職場になるためには、教育体制が必須の条件だと個人的に考えています。
今回は「介護職の転職:未経験者は「教育」があれば成功しやすい理由」をテーマにお伝えします。
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介護職の転職:未経験者は「教育」があれば成功しやすい理由
求人票では「未経験可」としているものが、介護・福祉業界では、多く見受けられます。
「なぜ介護・福祉業界が未経験の人材が欲しいか」という理由から考えると、2つの状況が考えられます。
一つは、「とにかく人材が欲しい」ということです。
施設が行う事業形態によって、「最低限配置しなければならない職員人数」が存在します。
そのため定められた「職員配置を満たす」ことが必要になってきます。
もし満たせなければ、その期間は基本的には違反している状態ですので、介護報酬等の減算が視野に入ります。
減算になると財務にも影響を与えるために、人事を担当する側は職員人数の配置は死守したいと考えるのが普通です。
介護事業などが倒産しやすい理由は「労務倒産」です。
行政や管轄機関からの「監査」が一定期間にありますので、職員の配置(人員配置)を満たしていないと、返還をしなくてはならない事案に発展します。
そのため、急な退職等の人員配置を満たさない状況には人材を補充するために、「未経験でも可」とする可能性はあります。
しかし、この状況は正直なところでいうと、「ただ単に人手が欲しいだけ」なので、未経験の人材を育成する視点はかけています。
二つ目は「教育体制がしっかりと整っている職場」です。
これが今回のテーマでお伝えしたいところです。
未経験・無資格の人材が一番の強みは、「仕事を覚えるための学ぶための意欲」や「吸収率・成長意欲が高い」と考えられるためです。
ですので、教育体制がしっかりしている職場は「未経験の人材が都合がいい」時もあります。
それは介護・福祉業界が、人間関係を起因として、職員教育で抱えやすい理由にあります。
職員教育で職場が抱えやすい問題とは?
介護・福祉業界の職場で抱えやすい問題は、「その法人で勤務歴が長い経験者」と「色々な介護・福祉業界の法人施設で働いてきた経験者」この2つのタイプが混ざり合うような職場であると、対立構造を生んでしまう時があります。
そうなってくると「人間関係や職場環境が悪くなってくる」こともあります。
介護・福祉の仕事はチームワークで働くものですので、人間関係が良い事に越したことはありませんが、今までやってきた「やり方」を変えられないことや、「他法人ではこうだったから、この施設でも、同じようにした方が良い」というような、お互いが自分の「主張」や「やり方」を変えられないことがあります。
働きやすい職場は、「一つの職場の方針に向かって、皆が仕事する」ということが通常です。
「対立構造」ができると、一つの組織としての仕事が出来なくなってくる職場もあります。
そうならないように、常にその「職場の価値観」や「仕事の方法」を職員教育では常々維持していくことが必要になってくるわけですが、なかなかこれが難しいことになります。
ですので、基本的には未経験の方を新人教育として教育していったほうが、職場の人間関係を崩さずに済むことが多いのです。
人間関係がうまく行っている職場は、基本的には離職率が少ないという実態があると思います。
そのため人間関係を維持するために「未経験の人材が欲しい」ということはありますので、教育体制がしっかりとしている職場は未経験でも良いと記載していることが多いです。
未経験の方を新人教育をして長期的に育てたほうが、勤続年数が長くなることも多く、他法人での経験者よりも戦力化しやすいこともあります。
ですので、教育体制がしっかりしている職場は、未経験の新人でも全く構わないことが多いのです。
新人教育が充実している職場は「即戦力」をあまり考えていない
「未経験可と書いてあり、尚且つ教育体制がよく整っている職場」は実際の採用には経験者よりも、未経験の人材を内定し採用するということも多いです。
理由としては即戦力を考えていないことが多いからです。
経験者を採用して、職場環境を良くない方向にしてしまう人を採用してしまうより、
「未経験の人材に時間をかけて育て上げ、職場環境を維持していく。」
そして、「なおかつ事業所が成長できるような人材に育てることができればなお良い」という考え方をしていることは多いです。
ですので、未経験で介護・福祉業界に転職されようとする方は未経験可と書いてある求人票を、よく吟味して選択できれば素晴らしい職場に巡り合える可能性はあります。
もちろん「教育体制の有無」で選ぶ方法は、経験者の方にもおすすめです。
良い職場は職員教育が充実している
良い職場は新人への教育だけでなく、必ず職員教育が充実しています。
それは働いている人材が職場の方針を理解して働いているからです。
職場の方針を理解してなく働いている人材が多いと、必ず価値観がぶつかり合い人間関係は悪くなってしまいます。
人間関係が乱れる理由は、個人的な理由だけではないのです。
職員教育には、何も技術指導や知識を与えるだけではありません。
職員教育は何よりも組織の意識を高めることが必要になってくるのです。
ですので、職員教育が充実している職場は良い職場になりえます。
まとめ:介護職の転職:未経験者は「教育」があれば成功しやすい理由
『未経験可』と書いてある求人票がたくさんあると思います。
しかし、「とりあえず人手が欲しい職場」と「未経験の人材が都合がいいと考えている職員教育が充実している職場」の2つのタイプがあります。
職員教育が充実している職場は後者の方です。
介護・福祉業界では無資格・未経験でも活躍できることもあります。
「働きながら資格を取ってくれれば良い」と考えている職場も多いのです。
「未経験の人材の方が、職場の人間関係を崩さず育てやすい」という考え方もあります。
職員教育が充実している職場を見つけるためには、自分の目で実際に職場見学などをして見ることが必要だと思います。
実際に自分の目で判断した方が納得感もあるでしょうから確実ですよ。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/
参考になれば幸いです。